※画像をタップするとキャラクターの詳細へアクセスされます
無慈悲なる神の戯れの記憶
私がいる世界はいつも奇妙。
嘘つき。
正直が入り交じったこの世界。
ありきたりに見える。
私はそうは思わない。
私には心がないのですから。
私が目を覚ましたとき
神様と名乗る人に出会いました。
神様は言いました。
神「おお。ついにやったぞ。最高の天使と悪魔のハイブリッドの完成だ。」
「…?」
私はさっぱりわからなかった。
神「お前の名前はシスティだ。」
システィ「………し…システィ…」
神「そうだ。システィ。お前は私の最高傑作だ。」
システィ「………私はなんなんですか?何者なんですか…?」
神「そうだな…お前は最強の天使と最強の悪魔を私が神の力で勝手に融合したいわば…実験成果だな。」
その後も神さまは私に語り続けました。
自分がどうゆう存在で。
何を目的としているのか。
数百年がたったあるとき私は
人という存在に出会いました。
人間というのは愚かで脆弱なんの力も持たないのに。
どうしてこんなにも気になるのか。
私は…どうしたらいいのでしょう。
神さま。
神「システィ。何を感じた。何を思った。」
システィ「…神さま私は気になります。人間というものが。」
神「…お前はいままで何を見てきた。お前は私の傑作だ。そんな感情はいらない。」
システィ「……私は…神さまのなんなんですか?」
神「大切な存在だ。お前は私の傑作だ。ただそれだけだ。」
システィ「…私はいびつな存在です。神さま。私は私がしたいことをしたい。なぜ縛り付けるのですか?」
神「所有物だからだ。それ以外なんでもない。…なんだ。逆らうというのか?」
システィ「はい。私は…私がしたいことをしたい。私は…いや…。最強の天使と最強の悪魔の融合体。システィです。私にはわかります。…本当は私が生まれることはなかった。だって…神さま無理やりその天使と悪魔を融合させたんですよね。その二つの意識を我欲がために実行するのは間違っています。」
神「…ほぉ…で?いまのお前になにができる。何がいいたい。」
システィ「二つの意識は私の中をずっと漂い迷い長く長くいがみ合った感覚が心境下のもと渦巻いていました。それがいま手を取り合い支えあい。私(システィ)という存在(じんかく)が確立しました。単刀直入に言います。私は私が信じる道。自由の道を歩ませていただきます。…ですから…ちょっと本気で。喧嘩。と言うものをさせていただきます。」
私はこの時感じた。
間違えなく自分に自信が満ち溢れている。
神「…そうか。なら。お前はもう。私のおもちゃ(暇潰し)じゃないのか。…でもまぁいい。遊んでやろう。勝てたら。解放してやる。いままで多めに見ていたが。どれ。やってみよ。」
システィ「覚悟してください。はあああああああっ!!!」
私は全身全霊で神に挑んだ。
神「………神の申告。」
システィ「かはっ?!!?!」
体が硬直する。
動けない
体が…
バキッ!?
システィ「ん"ん"あ!?っ!!?」
左足…。
ギリリ…グチャッ!
右足…。
システィ「”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”っっっ!!!!!」
右手、左手
あらぬ方向へ曲がる。
痛み…。
痛い…。
うそ…こんなにも…
こんなにも…
ただの…喧嘩?
喧嘩じゃない…。
これは…殺戮だ。
神さまは笑っていた。
神「たまにはいいな。こんなことも。私は退屈していたからな。ほら。もっとぐちゃぐちゃに…。」
システィ「……………。」
神「なんだ。死んでしまった。」
システィ「………。」
神「ならまた作ればいい。ふふふ…。あっははははは!」
殺された。
一瞬だった。
ふざけていた。
せっかく
本当に…せっかく。
私が…私だって
私という感情が生まれたのに。
これから…だって…
おもったのに。
こんなにも非力な自分が…。
天使リアスティア「そんなことないよ」
悪魔ギルディアス「お前はわるくねぇ」
声が聞こえた。
システィ「あなたたち…は。」
天使リアスティア「私たちの意思を思いを神(くそ)にぶつけようとしてくれて嬉しかったですよ。」
悪魔ギルディアス「俺もあの屑にはやっぱり一言いってやりたかったんだ。そりゃまだ殺したりないが。…実際俺たちも神(あいつ)に太刀打ちできなかった。…それなのにお前は語ってくれた。」
天使リアスティア「そうです。あなた(システィ)は凄い子です。」
システィ「でも…負けてしまいました。私は貴方たちの無念も晴らしたかった…。無理やり融合させられて…こんな窮屈な体に…。閉じ込められて…。いままで…私は貴方たちを…縛り付けて…。」
悪魔ギルディアス「最初はな。俺も嫌だった。」
天使リアスティア「…私もですよ。」
悪魔ギルディアス「でもよ。長いこと一緒にいたらよ。なんつーか。どうでもよくなったんだ。天使とか悪魔とか。」
天使リアスティア「…私もバカらしくて…。気づいたら悪魔さんと話してたんです。」
悪魔ギルディアス「お前がいてくれた。お前が生まれてきてくれたおかげでこいつ(天使)のよさが悪いところ。知ることが出来たんだ。」
天使リアスティア「…なんか恥ずかしいですけど。私もシスティさんが生まれていなければこんな悪魔さんと仲良くなれませんでしたよ。」
システィ「……二人とも。」
悪魔ギルディアス「お前は」
天使リアスティア「貴方は」
天使リアスティア、悪魔「「最高の娘(よ)だ。」」
悪魔ギルディアス「生まれてきてくれて。」
天使リアスティア「ありがとう。」
システィ「……っ…わた…しは…生まれてきて…よかったんですね。ありがとう…ござい…ますっ…。」
真っ暗な空間が
キラキラと輝きだす。
私という意識が。
鼓動が動き出す。
神「…ん?なんだ?」
一瞬。
私と同様の力を感じたな。
まさか…な。
システィ「また。喧嘩しに来ましたわ。…この神(くそ)さま。」
神「…くそ?だと。」
システィ「ええ。くそ。…なんなら屑。」
神「私を愚弄するか。…言葉はいらん。」
時が止まる。
しかし一瞬。
その仕草を確認する。
時を止めるその瞬間のわずかな時間
私はそれを切り裂いた。
神「ぐあああああああああっ!!!?」
実態はない。
気配で殺す。
いまの私は完全なる融合体。
最強の天使と最強の悪魔力を融合させた存在。
天魔神(システィ)
あの神(くず)を殺す者。
神「きさま…システィか…。あっははははは!おもしろい!おもしろいぞ…あっははははは!?!!」
天魔神システィ「もう…おわりにしましょう。…存在ごと消えてください。」
体から溢れるまばゆい光とまがまがしいほどの闇。
それは手を取り合うように一つの球体となり収束し放たれた。
天魔神システィ「死刑判決(ジャジメント・ロア)あああああああああっ!!!!」
空をも貫くその一閃。
神の気配はなかった。
一瞬のゆるみがなければ。
神「倒したと思ったか?」
天魔神システィ「はっ!?」
殺られる!!!
グチャ…。
何かが私の前に。
分離している…。
悪魔ギルディアス「…ぐっ……かはっ…。」
貫かれたのは悪魔ギルディアスだった。
システィ「あ、あっ悪魔さんっ!!!」
悪魔ギルディアス「ご、ごめんな…システィ…。俺らじゃ…こいつには…まだ…かなわ…っぐ!ぅ!?」
神「小賢しい真似を…」
悪魔ギルディアス「……こいつは…システィ…は!俺の…娘は!!殺らせねぇ!!!」
ギルディアスは貫かれながらも神に喰らいつくように私から遠ざけていく。
システィ「…だめ…だめぇ!!!」
悪魔ギルディアス「リアスティア!!システィを!!!」
天使リアスティア「ギルディアス!!!…っ」
悪魔ギルディアス「いい…からぁっ!行けぇっ!!!!」
完全にシスティから分離したギルディアスとリアスティア
ギルディアスは決死の覚悟で神をなんとか引き離すことが出来た。
システィはボロボロになるギルディアスを見て助けに行こうとするがリアスティアに止められ強引に手を引かれ神から逃走する。
システィ「放して!天使さん!放してよ!」
暴れるシスティを必死で止めながら神との距離をとるリアスティア。
しかし…リアスティアもまたどうしようもなく悔して辛かった。
天使リアスティア「いい加減にしなさいっ!!」
リアスティアは怒声をあげて
システィを沈静化させる。
天使リアスティア「私だって…助けに行きたいに決まってるじゃない!!!」
神「そうかなら…一緒に消してやろう。」
天使リアスティア「……っ!?!?…逃げなさい!システィ!!!」
リアスティアは私を思い切り突き飛ばす
突き飛ばされた先には…真っ黒な空間が出現していた。
神「は?逃がすとおもう?こんなおもしろいおもちゃ(システィ)…逃がすわけないだろうがあああああ!」
天使リアスティア「させないわ!!!ゲート(異次元ホール)!!!」
システィ「きゃあああああああ!!!」
空間が歪み私は吸い込まれるように落ちて行く。
二人の力が抜けた反動で体が動かない…。
戦っているのに
守ってくれたのに
娘だって…いってくれたのに…。
嫌です…私も…私も!!
天使リアスティア「生きなさい。システィ。願わくば貴方の笑顔をもう一度…。」
神「殺す!!殺す!!ぜぇったいに!!!殺す!!!あっははははは!!!!」
システィ「だめ!いかないで!いやだ!私も一緒に!!!ギルディアス!!!リアスティア!!!」
ゲート(異次元ホール)が閉じていく。
天使さんはにこりと笑い。
システィ「いやあああああああ!!!!」
もう見えない。
暗く暗い闇のなかを私はおちてゆく。
なにも…出来なかった。
もうどれくらいたっただろう。
誰かが話しかける。
???「君には幸せになる権利がある。」
システィ「だれ…ですか…。」
???「私は通りすがりの星のおじさん。君に幸せになる権利を与えに来た。」
システィ「私にとっての幸せは…もう…ないわ。」
???「じゃあ…もしも…神を倒せるといったら?」
システィ「っ!?…どうゆうこと…。」
???「私は仲間が必要だとおもう。」
システィ「な、仲間…。」
???「そう。仲間。一緒に冒険したり、思い出を作ったり時には喧嘩したりでもその絆は何者にも負けない心の強さの結晶体。最強の武器だ。君は神に悪魔と天使と君で挑んだ。…勝てなかった。圧倒的な力。圧倒的な存在。でもそれが幾つもの思いが重なればどうなるか?」
システィ「…なにがいいたいのよ…。」
???「私が神を倒す手伝いをしよう。…といっても私では無理だから仲間を紹介しよう。」
システィ「…???」
???「まぁ…君にはとある世界の特異点黒上いぬこと仲間になってほしい。」
システィ「…だれ?それ?」
???「…とーにかーく。一人ではだめだから。仲間作りからする!ということでどうだろう?」
システィ「……うさんくさいわ。」
???「えぇっ!?ほんとだってば!」
システィ「……へんなひとね。それで…どうしたらいいんです?」
???「そうこなくては!じゃ…はい!ゲート(異次元ホール)」
システィ「天使さんと同じことが出来るの!?」
???「…気にしないきにしなーい」
システィ「するわよ!!…あなた…一体何者なのよ…。」
???「私は通りすがりの星のおじさんさ。」
システィ「……なんかいやですわ…そのフレーズ。」
???「…む…そーれいってこーい!」
トンっと背中を押され私は落ちていく。
システィ「ちょっ!?ま、きゃあああああ!」
???「私のことは内密にー!あと黒上いぬこはケモミミむすめー!!!」
意味がわからない言葉ばかり叫んでゲート(異次元ホール)は閉じる。
バタッ!
地面に倒れこむ。
システィ「…っ…たぁ……ここは…。」
いぬこ「まただれかいる…」
ツキノ「おやおや新入りかな??」
ケモミミ…
尻尾…。
この子が…。
いぬこ「はじめまして。私は黒上いぬこ。」
私は黒上いぬこと出会いを果たした。
この出会いが私にとっての分岐点ならやってやろう。
そして…私は私の復讐のためにアイツを。
神を殺すためにここで力を仲間を作る。
私の運命は動き出しのだった。
次回【零却寺プロジェクト】星の欠片集
【システィア編】
コメントをお書きください
システィ (土曜日, 25 5月 2024 04:20)
今思い返せば本当に…私は愚かだったわ。
私が二人を盾にして殺してしまったも同然。
けど…必ず私は私のやり方で神に復讐するわ。
その時まで首を洗って待っておくことだわ。